スムーズな仕事の引継ぎ方とは?ポイント6つと引継ぎ書の内容について解説

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後任者にとって適切な仕事の引き継ぎをスムーズに行う方法についての情報を項目ごとに分けて述べています。実際に引き継ぎをするときに抑えるべきポイント9つと引き継ぎ書に盛り込むべき項目6つ、引き継ぎの注意点2つに分けて説明しています。

目次

仕事の引き継ぎとは?

読んで字のごとく、仕事を後任者に引き継ぐ作業のことです。

「立つ鳥跡を濁さず」の言葉のように配属替えや転勤、退職などの際には後任者に迷惑をかけたくないものです。仕事の引き継ぎが上手くいかず、引き継ぎ後も前案件の問い合わせが来るなんてことは避けるべきです。一方で仕事の引き継ぎはやるべきことがたくさんあります。本記事では仕事の引き継ぎのポイントと引き継ぎ書についてご紹介します。

ぜひ参考にしてください。

スムーズに仕事の引き継ぎを行うためのポイント6つ

多くの作業工程がある仕事の引き継ぎをスムーズに行うためにはどんなことに気をつければ良いのでしょうか。
まずは気をつけるべきことを大きく6つのポイントに分けて説明します。

何から手を付けたら分からない方や参考程度に見ようかなという方も以下の説明からチェックしてみてください。

スムーズに仕事の引き継ぎを行うためのポイント1:引き継ぎまでに担当業務の区切りをつけておく

進行中のプロジェクトや価格調整などの案件は引き継ぎ前に一度区切りをつけておくべきです。

区切りをつけておくことによって、引き継ぎを行ったタイミングを後任者や自社の上司、取引先の担当者が正確に把握しやすくなります。

例として、この新商品の開発案件がある場合は仕様までは取り決め、それ以降の問い合わせや相談は後任者に行うといった区別ができます。また案件を遡って調べる時、誰が担当者であったのか明確になります。

スムーズに仕事の引き継ぎを行うためのポイント2:引き継ぎのスケジュールを立てる

仕事の引き継ぎの期限から逆算してスケジュールを立てましょう。

後任者も担当業務がありますのでスケジュールの擦り合わせは前もって行うべきです。また重要な取引先へは引き継ぎの報告を行うため、訪問する場合もあります。引き継ぎの際に行うべきことは多くあります。引き継ぎが完全に終わらないまま、別勤務初日を迎えるのはあまりに危険です。前もって行うことを整理し、優先順位を立ててスケジュールを作成しましょう。

スムーズに仕事の引き継ぎを行うためのポイント3:引き継ぎ項目をリストアップする

引き継ぎの際に行うべきことを整理し、優先順位をつけてリストアップしましょう。

前のポイントで述べたように仕事の引き継ぎには多くのやるべきことが存在します。一度リストにすることで、目に見える形で整理することができます。またそのリストの項目ごとに仕事の引き継ぎの進捗度を記入すれば、進捗状況の共有を行うことができます。引き継ぎ項目のリストは引き継ぎを漏れなく、スムーズに行うためのチェックシートとなります。

スムーズに仕事の引き継ぎを行うためのポイント4:要点をまとめた引き継ぎ書を作る

要点をまとめた簡潔な引き継ぎ書を作成し、後任者に渡しましょう。

口頭で伝えた仕事の引き継ぎ内容をずっと覚えておくことはできません。また引き継ぎ内容をメモにとったとしても膨大な情報量を整理するのは困難でしょう。引き継ぎ書を作成することによって問い合わせがあった際に後任者が引き継ぎ内容を再度確認することができます。また後任者が問い合わせしたい時にも取引先の詳細が明記されている引き継ぎ書は役立ちます。

スムーズに仕事の引き継ぎを行うためのポイント5:後任者が理解したことを確認して補足する

仕事の引き継ぎ内容の説明を聞いて、後任者が理解したことを確認し、不足部分を補足しましょう。

口頭の引き継ぎ内容の説明や取引先の担当者からの説明など、引き継ぎ時の後任者への情報量は膨大なものです。全ての内容説明を終えても後任者が実は理解できていないと引き継ぎの意味がありません。項目ごとに引き継ぎ内容を説明した後、逐一後任者への引き継ぎ内容の確認を行い、不足部分があれば再度時間を惜しまず説明しましょう。

スムーズに仕事の引き継ぎを行うためのポイント6:困った時の対処法を明確にしておく

引き継ぎ後にトラブルがあった場合の対処法を案件ごとに明確にしておきましょう。

仕事の引き継ぎを終えたあと、後任者がトラブルに遭うことがあります。その際にはどのような対処法をとればいいのかを引き継ぎ時に説明しておくべきです。案件ごとに区別して対処法を明確にしておきましょう。

具体的には誰に相談もしくは問い合わせをすべきなのか、どのような流れで報告するか、どのような書類が必要となるかなどが挙げられます。

引き継ぎ書に盛り込むべき9つの項目

仕事の引き継ぎの重要な資料となる引き継ぎ書は一体どのように作成すれば良いのでしょうか。

次に引き継ぎ書に盛り込むべき9つの項目を説明します。

なかなか日常で目にすることが少ない引き継ぎ書について、ぜひ以下の説明を参考にしてください。

引き継ぎ書に盛り込むべき項目1:仕事の全体像が分かるタイムライン資料

案件や作業手順ごとに重要な事案が発生した、もしくは発生する予定の期間や時間を明記したタイムライン資料を作成しましょう。

後任者にとって案件ごとの過去の経緯や現時点で予測される事案については時系列を追って把握しておきたいものです。時系列を把握しておけば、取引先からの問い合わせや予測される事案に対して後任者がスムーズに対応することができます。またタイムライン資料とすることで再確認がより容易になります。

引き継ぎ書に盛り込むべき項目2:業務の目的

案件や作業ごとにその業務を行う目的を明文化して引き継ぎ書に盛り込みましょう。

業務内容だけを後任者が覚えるだけでは仕事の引き継ぎ内容を理解したとは言えません。一方で引き継ぎ内容は膨大な量になるので、その業務目的も明文化しておくことによって後任者が振り返ることが容易になります。また業務目的を明文化することによって他者とも共有しやすくなるので、他者の協力が必要な仕事の場合、進め方が明確になります。

引き継ぎ書に盛り込むべき項目3:業務内容

業務内容は要点を抑えて、案件や作業手順ごとに簡潔にまとめて盛り込みましょう。

仕事の引き継ぎ書に業務内容の明記は必要不可欠ですが、業務内容をただ羅列するだけでは後任者が資料を見返した時に理解しにくくなります。案件や作業手順ごとに区別し、それぞれの業務内容を順序立てて整理し、要点のみを簡潔に明記しましょう。補足事項は内容を吟味し、明記する必要がない場合は口頭やメモで後任者に伝えましょう。

引き継ぎ書に盛り込むべき項目4:作業手順

案件や作業の適切な順序や優先順位を引き継ぎ書に明記しましょう。

案件や作業によって特定の順序で進めなければいけない場合があります。この特定の順序は必ず引き継ぎ書に明記しましょう。特定の順序を明記する際は順序の根拠も合わせて明記すると後任者がより深く理解することができます。

具体例として、薬品の反応を抑えるため、必ずA社の薬品を入れてからB社の薬品を入れるというように根拠を合わせて明記しましょう。

引き継ぎ書に盛り込むべき項目5:作業期間

業務を行うべき期間を明記しましょう。

案件や作業によって行うべき期間が限定されている業務があります。この期間限定の業務については期間を明記しましょう。期間を明記する際、設定期限から逆算して予測される業務工程や手順についても合わせて明記しておくと良いでしょう。

具体例として、A社から毎年9月に海外へ納品希望で商品の注文がある場合は商品組み立てや運搬にかかる期間などの工程と合わせて受注時期を明記する。

引き継ぎ書に盛り込むべき項目6:業務関係者

業務に関係している人物を関係している事柄と合わせて明記しましょう。

業務においては社内外において連携を取って行う仕事が多々あります。まずはしっかりと業務に関係している人物を抽出した上でリストアップし、関わっている案件や作業ごとに区別し明記すると良いでしょう。また案件や作業に対してどのように関わっているのかを人物の補足事項として簡潔に明記しておくと後任者にとってより親切な資料となります。

引き継ぎ書に盛り込むべき項目7:報告先・相談先

案件や作業において報告や相談すべき相手を明記しましょう。

案件や作業において業務ごとの報告先や相談先を明記しておくと、後任者が新しい事案やトラブルに対応する際に役に立ちます。特にトラブルについては早急に適切な相手に相談を行い、適切な相手への報告などの迅速な対応が求められます。また、同案件でも業務内容によっては報告先や相談先が異なる場合もあるので確認してから明記しましょう。

引き継ぎ書に盛り込むべき項目8:トラブルやノウハウ

過去にあったトラブルや上手く対応できたノウハウを明記しましょう。

案件や作業ごとに過去にあったトラブルや上手く対応できたノウハウを明記することで、後任者がよりスムーズに対応できる場合があります。仕事によっては過去にあったケースとは異なる場合でも過去のノウハウを参考にして対応策を考えることができます。あくまで参考となるケースとしてとして過去のトラブルやノウハウは引き継ぎ書に明記しておきましょう。

引き継ぎ書に盛り込むべき項目9:データの保管場所

案件や作業ごとに関連したデータの保管場所を明記しておきましょう。

業務に関連するデータを全て明記することはできません。そのため、データの保管場所を明記しておき、後任者がデータを使用したいときに活用する方法で対応します。特にパソコン上にあるデータは社内で共有できるフォルダをあらかじめ作成しておき、その保管場所を引き継ぎ書に明記します。またデータに分かりやすいラベルがついているとより良いでしょう。

引き継ぎの注意点2つ

ここまで仕事の引き継ぎのポイントや引き継ぎ書について説明してきました。

最後に仕事の引き継ぎ全体において、注意したい点を2つ説明します。

ここまで長い説明になりましたが、最後にこの2点だけは必ず確認して下さい。

引き継ぎをいつ行うか社内で共有しておく

仕事の引き継ぎ自体を行う期間を社内で共有しておく必要があります。

仕事の引き継ぎ期間は後任者や上司のスケジュールを引き継ぎに合わせて調整する必要があります。この調整に伴い、後任者や上司の通常業務に変更があると予測されるので、社内で対応する体制を整えるために引き継ぎ期間を共有します。

また後任者が複数になる場合もあり、その場合はスケジュール調整が複雑になるので、引き継ぎの社内共有はより必要になります。

後任者と一緒に業務をする

仕事の引き継ぎの際は後任者と一緒に業務するのがより適切です。

仕事の引き継ぎをデータやメールのやり取りだけで完結することは伝達ミスや引き継ぎ項目に漏れが生じる可能性があるので避けるべきです。現場での空気感や実際の業務の様子も合わせて引き継ぎ内容を伝える方がより適切でしょう。また、後任者と一緒に業務することで引き継ぎ内容を伝えたその場で説明の理解度を後任者に確認することができます。

後任者の立場に立って丁寧な引き継ぎをしよう

仕事の引き継ぎの最大の目的は期間内に後任者が引き継ぎ内容を全て理解することです。

後任者が引き継ぎ内容を理解し、今後の業務を支障なく進められるように後任者の立場に立って説明や資料の作成を行いましょう。今回説明したポイントと引き継ぎ書の項目、注意点を参考にして、後任者の立場に立って適切な引き継ぎをしましょう。

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